政治学科 谷口 尚子
【MESSAGE】
<谷口ゼミについて>
本研究会のテーマは、「現代日本の政治・社会の課題について考え、実践的に解決方法を模索していくこと」です。少子高齢化や人口減少に直面しながらも、持続可能な地域・環境・福祉・情報システム・多様化社会などに関わる政策をどう構築するか。国際的に見て日本の政治・社会にはどんな特徴や問題があるか。政策や政治参加に対する人々の意識や行動をどう活性化するか。そもそも選挙が盛り上がってないし!…こうした問題を「自分ごと」と捉え、様々な視点から解決の糸口を探します。
上記のような課題にアプローチするために、
・内外の文献(本・論文・資料等)から学ぶ
・課題の現場でのフィールドワーク等を通じて「人」の話を聞く
・データを用いて統計解析やシミュレーションを行う
・探索や因果推論のための実験を行う
など、多彩な政治学の方法論を体験していきます(もちろん初学者OKです)。自分自身にとっても日本社会にとっても有意義な研究ができるように、また「文系」「理系」といった枠にもとらわれずに、伸び伸びと学んでいきましょう。
<ゼミの進め方>
毎週火曜日の3限・4限に実施する予定です。この他の日に、オンライン個人指導・フィールドワーク・実験・イベント等を行うことがあります。合宿は年1回を予定します。三田祭や卒業に向けて、ゼミ全体で研究に取り組みます。
【PROFESSOR & MEMBER】
略歴
1993年3月 慶應義塾大学文学部人間関係学科社会学専攻卒業
1995年3月 慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻修士課程修了
1998年3月 慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学
2001年3月 博士(法学) 慶應義塾大学
2004年10月 ミシガン大学政治学部客員研究員
2005年3月 カリフォルニア大学サンディエゴ校IRPS客員研究員
2016年4月 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科准教授
2020年4月 同教授
2024年4月 慶應義塾大学法学部教授
専門分野
政治過程論、政治行動論、研究方法論(統計分析・調査・実験)
主な業績
・Akaliyski, P., Taniguchi, N., Park, J. et al. Values in Crisis: Societal Value Change under Existential Insecurity. Social Indicators Research.2023. https://doi.org/10.1007/s11205-023-03226-2.
・Winkler, Christian G. and Naoko Taniguchi. 2022. Only Right Makes Might? Center-Right Policy Competition Among Major Japanese Parties After Electoral Reform, Journal of East Asian Studies 22(3), pp.503-523.
・谷口尚子.2020.「fMRIを用いた有権者の脳活動の計測:選挙の接戦度に関する報道が有権者の認知に与える影響に関する実験研究」『法学研究』第93巻1号, pp. 49-64.
・Taniguchi, Naoko. 2019.Experimental Methods of Political Science, In Toshiji Kawagoe and Hirokazu Takizawa eds., Diversity of Experimental Methods in Economics, Springer, pp.61-78.
・Horiuchi, Yusaku, Kosuke Imai, and Naoko Taniguchi, 2007.Designing and Analyzing Randomized Experiments: Application to a Japanese Election Survey Experiment, American Journal of Political Science, 51(3), pp. 669-687.
・谷口尚子.2005.『現代日本の投票行動』慶應義塾大学出版会.
所属学会・社会活動(2024年現在)
日本政治学会・日本選挙学会・公共選択学会各理事
内閣府:地方分権改革有識者会議議員
総務省:第33次地方制度調査会委員
日本学術会議:第一部会員・政治学委員会政治過程分科会委員長