政治学科 柏原 宏紀

MESSAGE

 本研究会では、「日本行政史」を研究します。現代日本の行政は、過去の政策や制度の長い蓄積の上に存在しています。しばしば経済学などで「歴史的経路依存性」と言われるように、過去に決まったことが現在まで影響を及ぼすことも少なくはありません。従って、日本の行政の現状と課題を考える際には歴史的視座も重要性を帯びます。しかし、日本の行政の歴史がすべて明らかになっているわけではありません。史実を解明するだけで一つの研究となり得ることもあります。行政国家とも言われたように、その範囲は広く多岐にわたり、それぞれには数多の制度や法令が存在し、その源流は相当に年代を遡ることもあるでしょう。このように言えば、果てしない「冒険」のようにも思えますが、実際には学生の皆さんにとって貴重な研究に取り組みやすい分野でもあります。そのような研究の集積の上に「日本行政史」の発展があり、現代行政の諸問題に歴史的アプローチできるようにもなります。一緒に「日本行政史」を研究していきましょう。

PROFESSOR & MEMBER

〇専門分野:日本行政史、日本政治史、日本経済史、明治維新史

〇略歴
1978年大阪府生まれ。2001年慶應義塾大学法学部政治学科卒業、2008年同大学大学院法学研究科政治学専攻後期博士課程修了、博士(法学)。 慶應義塾大学法学部、文学部ほかで非常勤講師、2015年~関西大学経済学部准教授、2022年~同教授、2025年~慶應義塾大学法学部教授。

LINKS

入ゼミ案内

※2025年度新設の研究会です。

オープンゼミ案内

柏原ゼミでは、このゼミに関心を持つ2年生に対して、ゼミの様子を実際に見ていただけるようオープンゼミを実施します。
具体的には以下の通りです(1回は日吉キャンパスで行います)。皆様の参加をお待ちしています。

①12月9日(火)4限、353-B教室(三田キャンパス大学院校舎5階):文献輪読

②12月16日(火)5限、D407教室(日吉キャンパス独立館4階):三田祭共同研究のプレゼン、ゼミ生による相談会

③12月23日(火)4限、353-B教室(三田キャンパス大学院校舎5階):論文輪読と論文の書き方に関する解説

※基本的に日頃のゼミを開放する形ですので、毎回内容が異なりますが、いずれでもゼミの雰囲気は味わえると思います。
※事前の申し込みは必要ありません。お気軽にお越しください。
※事前の準備も必要ありません(当日の資料などの情報は、ゼミ生が自主的に運営しているインスタグラムhttps://www.instagram.com/kashihara_zemi?igsh=MTMyd2t2ZjVuaTdyaw==から共有できるようにする予定です)。

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1.ゼミの進め方

【3年次】 まずは、日本行政史に関わる文献を輪読して、基礎知識や研究の進め方なども学んでいきます(明治維新や明治期に関わる文献を取り上げる予定です)。続けて、共同研究を進めます。その成果は、三田祭などで発表することを考えています。その後は、4年次に向けて卒業論文のテーマ選定に着手します。

【4年次】 卒業論文を作成していきます。3年次の共同研究で身に着けた研究の手法などを活用しながら、資料(史料)を収集、分析し、その途中経過をゼミで報告しながら、論文を執筆していきます。

2.1次募集の案内

・入ゼミ課題は全体の入ゼミ課題一覧に掲載されています。
※入ゼミ課題内で明示していませんが、いずれの課題も生成AIで文章を作成することは認められません(課題(3)[A]に関してのみ、課題文で示した段階に限ってAI使用を認めます)。

・2026年度の本ゼミは火曜日4限です。別曜限にサブゼミを設定します。また火曜日5限の4年生のゼミについても参加していただく可能性があります。

・研究会に関して担当者に質問などがありましたら、hkashihara(at)keio.jpまでお願いします。
※(at)は@に置き換えてください。