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法律学科 内藤恵(労働法)

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内藤 恵
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教授より:

法律学を学ぶということは、結論を導くための思考のプロセスを学ぶことです。 最近危惧されるのは、多くの学生さんが試験になると、ただ一つの代表的な最高裁判決の結論や、ただ一つの通説とされた多数的見解を丸暗記して、それだけを解答することです。 しかし本来の法解釈学とは、そのようなものでは無いはずです。法律学とはむしろ、当該結論に到るまでの理論構成の優劣を競う学問です。言い換えるならばただ一つの「正解」はないのです。当該結論に到る道筋が、それを見る者にとって説得的であるか否かを重視する学問です。 皆様は日吉でまず、わが国は判例法主義の国ではないと教えられます。同時にわが国では、条文の内容をより精密化しあるいはその内容を明確にするために、判例法理が形成されることも学ぶはずです。そこから考えるならば、ただ一つの裁判例の結論を覚えたり、ただ一つの多数派の見解を覚えても、それは法律学の真髄に触れることにはなりません。 法律学科で学ぶ皆様にお願いします。無駄と思われる時間を費やすことを厭わないで下さい。法解釈学は、多くの裁判例や多くの学説を読み比べ比較検討した時に初めて、自らの中に定着します。効率よく結論だけを覚えても、それは解釈論ではありません。 「ローマは一日にして成らず」。この言葉を全ての学生さんにお伝えしたいと思います。

 

学生より:

本年度内藤恵ゼミは新規募集を行いません。

PROFESSOR MEMBER

内藤 恵

内藤 恵

1982年3月 慶應義塾大学法学部法律学科卒業

1988年3月 慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程、単位取得退学

修士(法学)(1985年3月慶應義塾大学)

職位:法学部法律学科教授

 

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